「負け犬の挑戦」
初めに、いつもLizardsの活動を支えてくださっているOBGや保護者の皆さま、その他関係者の皆様にこの場を借りて、心から感謝申し上げます。
ありがとうございます。
さて、そーたろーからバトン引き継ぎました。仲拓人です。
彼は4年間文武両道をやり遂げた、同じ応生の仲間です。Bチームの子たちを様々な面で支えてくれていました。
そーたろーと4年間過ごせて、本当に楽しかったです。
進級、頑張ります。
次ははやももです。
はやももは、MGに転向して以降、いつも僕にとっての心の癒しでした。
話が上手で、気配りもできるので、MG業務のアドバイスなども自然に入ってくることが多く、後輩からの支持も厚いです。
モスバーガーなどで話に華が咲いた時間を思い出すと、なんだか懐かしいね。
部活終わってからもまた遊ぼうね!
さて、ここから本題に入ろうと思います。
これまでの人生において、スポーツで活躍することのなかった僕が日本一を夢見て4年間を費やした部活動のその日々を振り返ります。
● 1. 部活との出会いと挫折
2022年4月、名古屋大学に合格した僕は大学生活を思い切り遊び呆けるつもりでいました。
しかし、同じ高校だった友達に誘われて参加したラクロス部の新歓はとても華やかで楽しく、いつきの誘いもあり、当時から友達だったでんでんと共に入部を決めました。
僕は過去に剣道や野球をやっていましたが、剣道の試合は団体戦に出たことはないし、野球でもスコアラーとしてしかベンチ入りしたことがなく、大学でスポーツに改めて挑戦したいという気持ちで入部をしました。
それから新人戦までの1年間、色々なことがあったね。
パスキャを上達するためにと、当時はまだ主流だった覚王山に行って毎日のように壁当てをしたな。
こばとでんでんといつきとはよくそこで出会って、帰りにすき家でダラダラするまでがセットだったね。
2022年6月には右手を骨折してしまい、うりぼう合宿には行ったものの、練習はできなかった、なんてこともあったな。
この時、同級生のPLに
「すいません、次のメニューは何でしょうか?」
「次休憩何分でしょうか?」
とコーチと間違えられたのは今でも鮮明に覚えている。
そんなに貫禄あったかな。
灼熱の夏の練習を乗り越え、ついに迎えた新人戦。
チームはテラスポ鶴舞で順調に勝ちを重ねて東海地区決勝戦へと進出した。
サドンまで縺れ込み、名大全員が鎬を削り、足を攣る者もいる中、ベンチには寒くて凍える自分がいた。
賢蔵のショットで全国大会への切符を掴んだ Lizardsと中部大学 は歓喜の渦に包まれていたが、僕は素直に喜べなかった。
「自分がいてもいなくてもこの結果は変わらなかっただろうな」
皆が勝利の抱擁を交わす中、僕はそれを一人でただただ眺めていた。
「3年後、必ず “あっち側” にいれるように頑張ろう」
僕はそうさらに決心を固めた。
――3年後、彼はスタメンとして出場し、全国大会でも活躍し、スポーツ人生の払拭を果たした・・・・・。
そう上手くはいかなかった。
新人戦の1年後、挫折してしまった。
同期が次々にBからAに昇格していく中で、なかなか伸びない自分。
結果が出ない中である日から眠れない夜が続くようになった。
このまま続けることは絶対に不可能だと自覚していたが、逃げるのが怖くてやめる決断は下せないでいた。
最終的には、地元の友達やラクロスの仲間、家族にも相談したうえでやめる決断を下した。
決め手は父からの言葉
「小さい時から拓人を見ている親目線でいうと、運動神経に恵まれてないし、お前が勝手に活躍できると思い込んでいただけでしょ。やめてもいいんじゃない?」
だった。
決断を下せなかった僕を後押ししてくれて、この言葉には救われました。
ありがとう。
● 2. AS組織の創設
男子ラクロス部 Lizards 自体が大好きだし、ラクロスそのものも大好きだし、2年間の努力を否定はしたくない。
そんな自分にとってできること、自分だからこそできることは何か。
それはAS組織をつくり勝利に別の角度からアプローチすることでした。
最初は同期である22も後輩もMGは多くが否定的で、相談できる仲間もおらずASについて一人孤独に考える日々が続きました。
まず僕は、「関東はPLのレベルもですがAS組織も東海や地方のラクロス部に比べるとレベルが高い」と聞いていたので、とある3校に連絡をとってみました。
その中で、法政大学さんが前向きに僕に取り合ってくれました。
当時のAS,MG,TRの各リーダーとお話して、組織の全体像を軽く掴むことができました。
僕のこのブログを読んでくださっているか分かりませんが、佐藤航栄さんを始めとする法政大学の皆様、その節はありがとうございました。
一部コーチとも話し合ったり、MGみんなの懸念点を整理したりしながら、MG組織の骨組みを少しずつ完成させ、パワポでプレゼンしたりもしました。
「馬車が交通手段の主流だった時代、自動車に誰も興味はなかった。だけど、一度自動車が登場すると、自動車は人々にとって欠かせない存在になった。ASもこの自動車みたいに、これから必要な存在になろう。」
気づけばこの頃には22のMGは一緒に未来を考えてくれる仲間になっていました。
そして、22や23との話し合いを重ねて、“審判組織とAS組織からなるMG組織”という新体制が誕生しました。
● 3.新組織体制を振り返って
今年度、MG組織は、21以前の先輩MG全員の努力を礎に
・審判からPLへの知識の叩き込みの強化
・ASからの戦略の提案およびスカウ・クロスチェックの強化
・試合後分析をPLmtgまでに出すことの徹底
など色々とMGとしてできることの"誇れる枠を広げ"て組織力を大幅に強化することができました。
各校ASが集まった会では名大と法政に質問が集まりました。
AS組織として、関東を含めてもかなり多くのことに取り組めていると分かり、ラクロス界を牽引していると実感し、とても嬉しかったです。
また、東海のファイナルで戦った相手校の監督であるけいじゅさんが名大ASを知るためにわざわざ偵察にきてくださり、直接褒めていただけたことは、とても誇りに思っています。
ASのみんな、1年間僕を信じて一緒に頑張ってくれて、本当にありがとうございました。
● 4.AS組織への思い
AS組織は傍から見ると一見、存在するのかも分からない組織です。
なかなか日の目を見ることもありません。
そして、正直に言えば、ラクロスの勝利の要因の50%以上はPLに起因すると思います。
ですが、残りはMGやTR、さらにはOBGやコーチの方々で変わってきます。ASだけでも勝率を10%や20%は上げることができます。
仕事量は多いし、地味な作業は多いし、頑張って取り組んだにも関わらずお蔵入りになるようなデータもありました。
だからこそ、ASみんなで今年1年間積み上げてきたものは、他大学がすぐには真似できない、かけがえのない大きな財産です。
来年はより一層素敵な組織になることを心から応援しています。
必要であればいつでも相談に乗ります!
困ったり躓いたりしたら何でも聞いてください!
● 5.みんなへ
佐藤航栄さんへ(21世代/法政大学ASリーダー)
全く面識の無い僕の相談を快く引き受けてくださり、ありがとうございました。
法政大学のASの活動方法から名大ASのシステムの一部に大きなインスピレーションをいただきました。
お陰様で名大AS組織が素晴らしい組織になり、歴史を塗り替え、東海地区の名大が全国2位の景色を見ることができました。
本当にありがとうございました。
いつきへ(同期/DFリーダー)
ASのデータを信頼してくれてありがとう。
ASのデータを信じて使ってくれてこそASの努力が勝利に繋がる。
DFリーダーが樹で本当によかった。
最後、東海でベストプレイヤーにまで成り上がった姿には、本当に感動したよ。
尊敬してます。
でんでんへ(同期/OFリーダー)
一緒に活躍することを誓って入部し、宣言通り素晴らしい成績を残したでんでんは本当に凄いよ。
普段一緒にいることが多くて、否が応でも目に入ってくる存在だったからこそ、たくさん刺激を受けました。
尊敬してます。
後輩へ
23,24は今年の大躍進の原動力です。
今年の良かった部分はしっかりと継承し、課題点には改善を重ねて、来年は全国制覇の景色を魅せてください!
必ず応援に行きます。
頑張ってください!!
OBGの方々へ
改めて、いつもlizardsにご支援・ご声援をありがとうございます。今年は僕自身、マンパワーの大切さを体感した1年間でした。
金銭的ご支援のおかげで部員は部活動により多くの時間を割くことができ、たくさんの応援が試合の雰囲気を大きく左右しました。
今年はそれが特に顕著で、勝利に欠かせない大きな原動力でした。
本当にありがとうございました。
23世代以降も、今後ともLizardsを心からよろしくお願い致します。
22へ
ASになってからは、正直、みんなに囲まれながらもどこか孤独を感じることもあった2年間でした。
PLとは立場が違うし、MGは女性社会だし、なんとなく難しい立ち位置にいつもいたからだろうと思います。
だけど、PLもMGも経験できて、凄く濃い4年間でした。
良い経験をさせてくれてありがとう。
そして、全国決勝という最高の舞台に連れて行ってくれてありがとう。
これからもたくさん遊ぼうね。
● 6.最後に
僕は最後までプレイヤーとしては第一線で活躍するという夢は叶えることができませんでした。
正直、今でも少し悔しさは残っています。
それでも、仲間を説得しAS組織を立ち上げ、新しいことに挑戦したこの選択は今でも正解だったと確信しています。
有名なもので「石の上にも三年」や「置かれた場所で咲きなさい」という言葉がありますが、僕は時にさっさと石から降りて、違う環境に身を置くというのも重要な考え方だと思っています。
逃げ続けていては確かに何も成しえることができない。
でも、その先に自分のやりたいこと・やり遂げるための熱量があるのであれば、“逃げるは恥だが役に立つ”こともあると思います。
僕は未だに苦手なことを努力だけで得意なことに変えた人を見たことがありません。
短所はどれだけ頑張っても人並み程度にしかならないのかもしれません。
自分へのアプローチの方法を間違えると途方もない努力を要求されてしまいます。
僕の例は少し特殊な例かもしれませんが、後輩のみんなには是非、長所を積極的に伸ばしてほしい。
そしてあなたにしかなれない、Lizards のOrigin alになってください。
勝利のために努力を惜しまないみんなが僕は大好きです。

AS 仲拓人

