まず初めに、日頃より名古屋大学男子ラクロス部の活動を支えてくださっている皆様に心から感謝申し上げます。今後とも変わらぬご支援、ご声援のほどよろしくお願いいたします。
4年G伊藤翼です。
スーパーショーディ神道から回ってきました。一年生の頃の彼のイメージといえば英語が話せる知立のメッシでした。その頃から彼は面白いところがたくさんありましたが、最近になっても自転車のブレーキをサイドレースで直そうとするなど、面白いです。引退してからは充実した研究生活を送っているそうです。
次はTRリーダーのりこです。りこはほぼ4年間僕の体重の管理をしてくれていました。なかなか体重を送らなかったにも関わらず毎月聞いてくれてありがとう!そういえばファミも同じですね、ファミ会頑張りましょう。
引退してから2週間くらい経ちますが、何回か4年間を振り返ってみたりしました。パスが下手すぎてクリアが上がらず絶望した1年生の最初の三つ巴に始まり、先日の負けたファイナルまで、本当に色んな試合があって色んなことを経験してきたなあと思います。
1シーズンずつ段落で区切って振り返っていくsoulもいいと思ったのですが、文才がない自分が書くとなんだか卒業文集みたいになってしまいそうだったのでやめました。
これまでのみんなのsoulは本当にいい文章ばかりでした。
それぞれの思いがたくさん詰まったsoulの後に自分が書くのは何だか荷が重いです。
まとまりのない文章になってしまいましたが、次からは幹部の皆さんがしっかり盛り上げてくれることを期待して、僕のsoulは箸休め的な感覚でさらっと読んでいただければと思います。
本題に入りますが、まず話は2、3年生の頃へと遡ります。
今思えばただ上の代のゴーリーが少なかったってだけなのに、当時の自分はAチームにいることをどこか当たり前のように感じている部分があった。レベルの高い19や20の先輩、さらにはチームの中でどんどん存在感を増していく諭や透と一緒にやっていく中で、自分もそのレベルに達していて、この環境に自分がいることが妥当であると勘違いするようになっていった。
しみしょうさんと比べて明らかに失点が多かったことには適当な言い訳を考え
Bでぬくぬくやっているだろうと勝手に思っていたひろきと実はそんなに変わらないってことにも気づかないふりをして
「自分は2年生のうちからAだから」
そんなつまらなくてしょうもないプライドを抱えて2、3年生を過ごしていた。自分が最上級生になったら引退するまでスタメン張れるんだろーなー、とか何となく考えていた。
もちろん毎日自主練はしていたし、それに伴ってできることは段々と増えていき、抜かりなくラクロスに時間を費やしているつもりだった。
でもやっぱり
「下級生の頃からAチーム」という事実を、責任感や使命感ではなく「慢心」に繋げてしまったことこそが自分の甘い部分だったのかなと思う。
諭や透はここでプラスの感情を生み出せていて、それが今に繋がっているのかな、なんて思う。
どれだけ練習していても、どれだけラクロスに時間を費やしていても、頭の片隅にあるほんのわずかな慢心のせいで妥協が生まれる。そしてその妥協は積もり積もって試合での「隙」につながると思う。
自分の場合、その「隙」が一気に現れてしまったのが20の代のファイナルだった。タイミングとしては最悪だった。前半に2点取られた当たりから、急に不安になってきたのを覚えている。「お前がやってきたことって、実は全然足りなかったんじゃない???」と誰かに詰められている、そんな感覚だった。
負けた後、周りで泣いている20や同期を見て、全然泣けなかったのを覚えている。
今のままじゃいけないってことに目を背けて
足りないってことに気づかない振りをして
何の覚悟もなくスタメンとして、チームの代表として試合に出続けた自分が、この人たちと同じように泣いていいのか
「この経験を次に活かします」で終わらせていいのか
今日本当に自分が出るべきだったのか
この先本当に自分が試合に出るべきなのか
そう思い始めたらそのことばかり考えるようになっていた
代替わりして
主将としてチームをまとめるひろき、
どんどん実力を伸ばし下級生としての勢いもある涼平
その2人を見て、「あれ、じゃあその2人と現状同じパフォーマンスしかしてない俺って何なんだ?別にいらなくね?」ってよく思っていた。
過去の慢心を反省し、自分が去年までは一枚目だったという事実は一旦リセットして、いかに他の2人のゴーリーと異なる価値を生み出せるかを考えるようになった。今までやっていなかった練習や、海外の動画とかも見たりしてプレーの引き出しを増やそうと必死だった。
それでもつま恋、関東遠征、スーパーカップと特にこれといった結果は出ず、七帝戦でビッグセーブを連発している涼平を見て、あーもう抜かされるのかもなって本気で思ったりもした。
毎回練習後にセーブ率の集計を見て他の2人より高いのを確認して安心する、誰かに負けていたら「今日自分ワンゼロ多かったしそんなもんか」と言い訳
涼平やひろきがセーブしたショットを想像してみて自分でも止められそうなら安心する、自分では無理そうなら「足だけで行ったら確率低くね?」といちゃもんをつけつつ心の中で焦ったり、「俺には無理だわ笑」って開き直ったりもしてみたり
そんな変な焦り方をしたままリーグを迎えたが、結論から言うと結局は周りの期待に助けられた部分が大きかった。
他の21や今までの先輩も何人かsoulに書いており、自分の考えも同じような感じなので「期待」というものの重要性についてはあえて深掘りはしないでおきます。他の人の例に漏れず、自分も期待された人間の強さを身をもって実感しました。
周りにいる色々な人が期待をしてくれて、信頼してくれて、任せてくれて、程よい自信や使命感のようなものを持ち合わせてリーグに出られた気がします。本当に感謝しかありません。
それともう一つ、この話から伝えたいことがあるとすれば、慢心とうまく向き合ってくださいっていうことです。
僕は自らの実体験を踏まえると、「慢心せず常に努力し続けて頑張れ!」とはとてもじゃないけれど言えません。
スポーツに限った話ではないと思いますが、こういう大きな集団に属している時(もちろん他大のプレーヤーとの関係においてもですが)、どうしても自分の都合の良いように他の人と比べたり、今いる環境を捉えたりしてしまうと思います。
例えば、実際はそれほど実力差がないのに自分はAであいつはBだから自分の方が全然上手いと錯覚してしまったり
ライバルが実は裏でコソ練していることに気づかず、インスタにあげている自主練だけ見て、同じくらいやっているから良いやと思ってしまったり
絶対に誰しも「このくらいでいいや」と思う、もしくは思いかける瞬間はあると思います。
そして、こういうところから慢心が生まれ、そこからさらに妥協の連続となっていくのかなと思います。
慢心自体は仕方のないことのような気がします。一ミリも慢心しないようにしようと思って本当にそうできるなら、みんなとっくにそうしていると思います。どんなにストイックな人でも頭の中に慢心がちらつく瞬間はあるのかなと思います。
でも、上手くなりラクロス選手として強くなる人っていうのはその慢心から逃げたり目を背けたりせず認めて、それをプラスの感情やモチベーションに変えられる力があるような気がします。
僕にはそれができませんでした。というかできているつもりでした。よくなかったなあと思います。
後輩のみんなには、さっきも書いたように一切慢心するななんて言いません。
その代わり
Aチームにいること、レギュラーとして試合に出られていること、ある大学にいつも勝てていること
こういうことを当たり前だと思ってしまっていることに気付くことがこの先あったなら、その時は逃げずに真摯に向き合い、それが当たり前ではなく、過去の自分達が練習や自主練を積み重ねたことによって得られたものだということを再確認してほしいです。
一人一人が自分の置かれた立ち位置を当たり前だと思わず、切磋琢磨し合い、時にはいがみ合いながら強くなっていく25Lizardsを僕は見てみたかったりします。頑張ってね。
最後に
家族へ
下級生の頃から試合見に来てくれてありがとう。
ラクロスに興味持ってくれて色々聞いてくれて楽しそうに見にきてくれて嬉しかったです。
ゴーリーズへ
涼平は後輩からの猛烈な追い上げにちょっと焦るかもしれないけど、自分のペースで頑張れ。23、24の4人に関しては、同期にゴーリーがもう1人いるっていうのはめちゃめちゃ良いことだと思います。お互いに刺激しあって上手くなってね。
21へ
本文ではあまり触れなかったけど21のみんなには本当に感謝しています。それぞれの苦労があり、挫折があり、辛いことがあり、それでも結果を出そうと、チームに何かを残そうと進み続けるみんなを近くで見てきたからこそ、自分も4年間やり抜くことができたと思います。本当にありがとう。
先日の東海FINALで負けた時、後輩のみんなもスタンド、ベンチ関わらず各々思ったことはあると思います。その思いをこれからの1年間、忘れることなく走り抜けてくれたら僕は嬉しいです。エネルギッシュな22が引っ張るリザーズに期待しているし、応援しています。
長くなりましたが、以上になります。ありがとうございました。
#0 伊藤翼