初めに、平素より名古屋大学男子ラクロス部の活動に温かいご支援・ご協力くださる皆様方にこの場を借りて心から感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご支援の程よろしくお願いいたします。
小池から回ってきました。4年DFの新實翔です。
小池は、朝6時半から自主練をしていることもあれば、朝練や夕練に寝坊することもあって、どういう生体かはいまだに謎です。社会人チームに入るという噂を聞いたので、また応援に行きます。
あとできれば一緒に大学卒業したいです。
次はまこです。
まこはとにかくいつも笑っていて、部活を明るくしてくれた存在です。僕の怪我担当として、脳震盪になった時も半月板損傷した時も気にかけてくれたので本当に助かりました。部活を最後までやれたのも彼女のおかげかもしれないです。
あと備品車の助手席代もうそろそろ全回収します。
さっき頭にショットを受けて意識が朦朧としているので、拙い文章となりますが最後まで読んでいただけると幸いです。
「今年のDFは翔にかかってる」
一昨年23lizards始動のとき、コーチに言われたこの言葉は今でも忘れない。
何気なく発せられた言葉かもしれないが、自分にとっては自信が持てたし、この1年で主力選手になるという目標も持てた。
朝練前には壁打ちして、毎日グラボ200回拾って、毎日筋トレ行って、増量もして、
やれることは時間が許す限りやっていた。
同期のさとるや勝部のように自分の武器となるプレイをAの試合でしたい、ずっとこの思いで上を見て練習をしていた。
しかし、どこか慢心があったのだと思う。
自分はAの試合に出れてるし、こんな思いが無意識にあったのだと思う。
Bの練習に参加してみると、同期のりぃやゆうひが別人のように上手くなっていた。
自分にはこの2人のような ”Aを奪い取る野心” に気づけていなかった。
練習量では2人には勝っていたと思う。だが ”野心” と ”慢心” では伸びる量は桁違いだ。
そのまま2人は伸び続けた。自分は焦ったが、リーグまでには追い越せるように気持ちを入れて練習をするようになった。
7月のテストオフ明け、膝に経験したことのない違和感があった。歩いても痛い、座っても痛い、寝ていても痛い。
半月板損傷
小池とは違って軽度だったため、保存療法で何とか1年耐える決断をした。見学の2ヵ月間、周りはどんどん上手くなっていった。
8月、9月、同期のDFが次々とリーグで出場、活躍するなか、自分はスタンドで応援することしかできなかった。
ありきたりな言葉になるが、悔しかった。そして羨ましかった。
FINALで南山に負けた時も自分はベンチにはいなかった。何も貢献できていない1年だと痛感した。
だが、悔しいよりも 来年こそは という気持ちの方が強かった。
この日から約半年、自分のスマホのロック画面は優勝で喜んでいる南山だった。
この気持ちを忘れないと誓った。
「翔はAでいいよ」
24lizards、僕らが最高学年のチームになった最初のAB分け、さとるにこう言ってもらえたことは素直に嬉しかった。
今年こそ自分がやる。妥協、出し惜しみをせず1年間ラクロスに費やそうと誓った。
しかし下半身強化でステップ練、ラダー、坂道ダッシュをしたが、どれも翌日には走れないほどの痛み。
どうにか誤魔化して練習、試合を続けた。
止まりたくなかった。
そして、スーパーカップの帰り。
「もう引退まで翔を出すことはできない」
6月2日。今でも忘れない。
戦力外を受けた。
コーチとDFリーダーの間で決まったらしい。4年のDFが5枚もベンチ入りしていたこと。後輩に経験を積ませること。自分の怪我が長期的に不安なこと。色々さとるに説明されたが、突然のことであまり覚えていない。
ただ、自分の実力がもっとあれば、自分の体がもっと動けば、こんなことは言わせずにすんだ。
ただ悔しかった。
ただ辛かった。
引退までまだ半年あると思っていたのに。
1ヵ月で体重が8kg減りました。
暗い話はここまでにして
そこからは、自分に何ができるかを考えた。
膝の影響が少ないプレイは完ぺきにしよう。
みんながインスタにあげる練習には全部反応しよう。
1年生には動画送ってアドバイスしよう。
そうたろうを壁に誘おう。(あんま来てくれなかったけど)
たくさんやれることはあった。
試合で貢献できなくてもチームを強くすることはできる。
このラクロス人生で伝えたいことが2つある。
1つは、”野心” を持ってほしい。
規模は人それぞれでいいと思う。
「新人戦で優勝する」「Aを奪い取る」「南山、名城に勝つ」
大体、OBの方や早く上達する人は強い野心を持っていると思う。
「前の試合勝ったし」「今はAだし」「リーグ全勝したし」
こういう慢心は自分を楽にするだけで強くはしてくれない。
“慢心“ではなく、”野心“をもっていけば必ず強くなる。
2つ目は、悔しい思いを忘れないでほしい。
僕自身、新人戦での準優勝や怪我,試合に出られないなど悔しい思いの方がたくさん覚えている。
ただ、この悔しさからしか得られないものはあるし、この悔しさの分だけ自分は強くなれたと自信を持って言える。
大切なのはどう活かすか。どう立ち向かうか。失敗を恐れず頑張れ。
最後に、このラクロスで染まった4年間は多くの方に支えられたから充実できた。
部活
マネージャー
練習前、練習中、練習後、見えないところでも常に部活を作ってくれてありがとう。マネージャーが朝早くから準備しているのを知ってから朝壁に行くのが苦痛じゃなくなったし、自主練のモチベにもなりました。
トレーナー
脳震盪や半月板損傷とか多くの怪我で迷惑をかけてきたけど、テーピングやアイシング、怪我メニューなどでサポートを最後まで続けてくれてありがとう。これからもプレイヤーの体を作り、守ってください。
後輩
いつも僕のモチベになってくれてありがとう。壁行ってもGB行っても毎回後輩誰かはいるし、いい影響受けてました。これから先もインスタいいね押しまくるので毎日自主練投稿してね。
同期
最後までラクロス続けられたのもこの同期がいたから。ありがとう。最初は45人近くいた同期だけど、この24人で最後までラクロスできてよかった。2か月後、引退しても仲良く遊びに行きましょう。
家族
ナイター後、夜遅くなっても寝ずに温かい手料理を準備してくれていた父。
昼行くというと、ご飯5合を焚いて待ってくれていた祖父母。
ぎりぎりの左足を毎週のように治療してくれた叔父叔母。
そして、いつもそばで見守ってくれていたであろう母。
ありがとう
明日は東海FINAL4 vs中京
負けたら引退の戦いが始まる
敬意をもって圧倒しよう
そして全員で造り出そう
鮮烈な瞬間を。
俺は信じてる
このLIZARDSなら
勝てる
あと、俺はまだ試合に出ること諦めてないよ!
#77 DF 新實翔