はじめに、平素より名古屋大学男子ラクロス部を応援してくださっているすべての方々にこの場を借りて感謝申し上げます。今後とも応援のほどよろしくお願いします。
4年ATの籔仲光陽です。
さくらから回ってきました。さくらは真面目で芯があって本当にかっこいいなと思っています。後輩たちを見ていると、応生にいて留年していないのは普通ではなくすごいことなんだなと認識させられました。彼女は愛知出身でヤクルトファンらしいですが、僕は京都出身で中日ファンなのでほぼ一緒ですね。ちなみにヤクルトは畠山がいたことくらいしか知りません。
次はりぃです。一年の夏休みは、毎日彼を誘って筋トレと壁に行っていました。りぃは僕と同じく家系ラーメンが好きなので味覚はほぼ同じだと思っていますが、丸亀製麺アンチなのはいまだに解せません。あまり変なことを書くと報復されそうなのでこのくらいにしておきます。
本題に入りますが、熱いことをかけるタイプではないのでそれはりぃと幹部に任せます。
「俺はラクロスを続けたことを、きっと後悔するんだろうな。」
去年のファイナルの直後、覚王山で壁当てしながらそんなことを考えていた。
20が引退する少し前、調子がいい日々が続いていた。猛暑の中毎日AB2部練に行き、練習後に猛暑の中自主練する、そんな地獄のような夏休みを過ごしていた甲斐あってか、この頃はすこぶる調子が良く、試合でいい感じに点が取れていた。
それまでの3年間でラクロスを楽しいと感じたことなんてほとんどなく、朝が来るのが怖すぎて夜眠れなくなっていた自分が、少しだけ変わっていけるような気がしていた。
もしかしたら、俺はいつかラクロスを好きになれるかもしれない。この頃は本気でそう思っていた。
だから、去年のファイナルは絶望した。
絶望したといっても、別に負けたことがショックだったわけじゃない。
負けたことよりも、先輩が引退してしまったことよりも、南山に負けて悲しいとか悔しいとか一切思えなかったことが、本当にショックだった。
今思うと試合にほぼ出てなくて人任せにしていた自分が悔しいなんて思えるわけなかったんだけど、当時はそれがわからなくて、ここまでやっても俺はラクロスに対して何も思えないんだなと思ったし、もう自分に期待をしなくなった。
それまでもしんどいことはたくさんあったが、この時ほど辞めたくなったことはない。
代替わりした直後はこんな自分が一年後チームを背負って試合に出るのは無理だと思ったし、こんな気持ちを抱えたままで一年後引退した時にラクロスを続けてよかったと思える気もしなかった。
じゃあ引退した今後悔しているかというと、意外とそうでもない。
ここまでネガティブなことしか書いてないから急にどうしたと思われそうだけど、あの時やめなくて本当によかったと思う。
こう思えるよう変われたのは多分、リーグ初戦の中京戦と開幕の南山戦かな。
中京戦までは正直、ずっと自信がなかった。ラクロスが好きじゃない自分が試合に出るのは他の選手に失礼だと思っていたし、そんな気持ちで望んだ試合ではミスを怖がった情けないプレーばかりした。
けれど、中京戦が終わった時、なぜかはわからないけど急に覚悟が決まった。リーグ戦の雰囲気が変えてくれたのか、逃げ場はもうないと悟ったからなのか、やらなきゃ、勝ちたいと強く思った。
それからの日々は、無我夢中で練習した。義務感で行って30分くらいで帰っていたGBシュー練も、気づけば2時間くらいいるようになったし、毎日練習しないと落ち着かなくなった。この頃初めて心の底から勝ちたいと思えるようになった。
だから、開幕の南山戦は最高だった。一点入るごとに本気で喜べた。勝った瞬間、心が震えた。あの瞬間だけで、ラクロスを好きになれなくてずっと悩んでた自分も、今までの辛かったことや苦しかったことも、全部ちっぽけなことに思えた。
ラクロスを続けて良かったと心から思えたし、少しだけ、自分のことが好きになれた。
けど、やっぱり気付くのが遅すぎた。やっと気づけたのに、やっと覚悟もできたのに、もう、名古屋大学ラクロス部としてプレーすることはできない。引退した瞬間は実感なかったけど、家で試合の動画を見返すたびに、死ぬほど悔しくなる。負けるつもりなんてなかった。勝ちたかった。
だから、後輩たちに向けて無責任なことをいうけど、来年は絶対勝ってください。ファイナルは負けて死ぬほど悔しかったけど、泣いてくれる後輩たちを見ていたら、いい後輩に恵まれたなと実は少し嬉しくもありました。君たちが勝ってくれたら、俺はめちゃくちゃ嬉しいです。託すことしかできないけれど、来年東海制覇して、日本一になって、喜んでる姿が見たいです。試合はできる限り全部行くし、クラファンあったらします。
来年は頼んだよ。
最後に、24に向けてです。まず、ラクロス部に入部してくれてありがとう。そして、入部からまだ半年くらいでよく知らない先輩も多いのに、俺たちの応援をしてくれてありがとう。試合中の応援で自分の名前が呼ばれると、本当に嬉しかった。
この先、おそらく新人戦が終わると、目標がなくなったり、朝練がキツかったり、先輩が怖すぎたり、他の大学生が羨ましくてたまらなくなったりして、ラクロスを楽しめない時がきます。時間もお金も体力も犠牲にしてまで部活をやる意味はあるのかと思う時がきます。俺もそうで、二年の時は気持ち的にはほぼ辞めてました。正直、やめることが悪いことだとは別に思いません。たいした理由がなくても、しんどかったらやめてもいいと思います。ただ、俺ですら今はやってて良かった、続けて良かったと思えたので、なんの根拠もないですがみんなならきっと三年後笑って終われると思います。個人的に続けるコツは定期的にしんどい思いを吐き出してためこまないことだと思っています。君たちのコーチになる21は苦しんできた人が多い代だと思っているので、しんどくなったら遠慮なく相談してください。
24のこれからを本当に楽しみにしているし、応援しています。
長くなりましたが、以上になります。4年間本当にありがとうございました。
籔仲光陽